中学数学 記述対策第1回

[問題]図のような長さ22cmの長方形のテープをはり合せて1本の長いテープを作ります。のりしろの長さは3cmとします。全体の長さが174cmのとき、テープは何枚はり合せましたか。求め方がわかるように説明しなさい。

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■記述問題について

長野県後期選抜で出題されるようになった「説明型問題」です。単に答えを出せばよいというわけではなく、その解答過程が採点対象になります。

この問題でいえば、

「どのような方針で、どのように考え、どう式を作り答えを出したか」

がわかるように説明する必要があります。今回は「図形的アプローチ」と「方程式アプローチ」を説明します。

■解答例①~図形的アプローチ

テープ1枚の横の長さは22cmで、2枚のときはのりしろが1つあるため22×2-3=41cmになる。つまり1枚目から41-22=19より19cm増えたことになる。3枚目以降も同様に1枚増えるごとに19cm増える。

174-22=152 で、これを19で割ると

152÷19=8 より1枚目から8回増えたことになる。

よって1+8=9より、テープは全部で9枚である。

■解答例②~方程式アプローチ

テープをx枚はり合せたとする。

このとき、のりしろ部分はテープの枚数より1少ないのでx-1個である。

よってテープの横の長さを求める方程式は

22x-3(x-1)=174

これを解いて、x=9 よって全部で9枚である。

□解答のポイント

解答例①の場合、図形を見て「19cmずつふえる」という点に気付いたあと、それをどのように文章にするか、がポイントです。いきなり「19」という数字を使って説明しようとするのはNG。記述問題では、問題文に書いてある数値以外は全部説明するつもりで書きましょう。最後のたし算の式も「当たり前」として書かない答案がありますが、減点対象となります。

解答例②の場合、「のりしろ部分がx-1個」に気付くかどうかで難易度が変わります。なお①のように19cm増えることを利用して方程式を作ることも可能ですが、その方が説明は難しいです。

★まとめ

多くの問題集は解答②のみ正解として掲載しています。しかし実際には①の解き方でも十分点が取れます。(小学算数の解き方なので中学問題集には掲載されない)まずは自分に合った解き方で考えてみて、それを文章化する努力をしてみましょう。