ワカるデキる 対数(3) ~対数は指数と兄弟関係~

 2+2+2 を略して 2\times3 と書くように、 2\times2\times2 も略して 2^3 と書くことができます。このとき、もとになる数字 “2” を「底(てい)」、右肩の小さな数 “3” のことを「指数」と呼びます。
 言いかえれば、2^3=8 とは「”2″ という底を “3”乗 すると、”8″になる」という意味です。
 これをさらに言いかえれば、「”2″ という底が “8”という数字(真数)になるのは、”3″乗した場合(対数)である」となります。
 これを数式で表すと、\log_2 8=3 と書きます。この式では “2” が底、 “8” が真数、 “3” が対数になります。

  指数: 2^3=8  対数: \log_2 8=3

 さて、前回の話の中で、 2\times8 の数字を暗号化して足し算にすれば、 1+3=4 となり、数字化すれば 16 になる、と述べました。これを指数で表すと、 2^1\times2^4=2^{1+4}=2^5 という形になります。
 同様に、これを対数で表すと、 \log_2 8 + \log_2 16 = \log_2 (8\times16) =4 という形になります。

  指数: a^m \times a^n=a^{m+n}

  対数: \log_a m + \log_a n = \log_a (m \times n)

 同様に以下の公式も成り立ちます。

  指数: (a^m)^n

  対数: \log_a m^n = n\log_a m

 このように、指数と対数は対応しながら考えるとわかりやすいですね。
 ところで、ここで、素朴な疑問。

 対数ってそんなに便利? なぜ、対数が必要なのかわかんない!

 そうだよね、わかる、わかる、その気持ち! でも、もう少し我慢して、この対数の基礎を勉強しよう! そのうち、対数の便利さにきっと気付くよ!

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