適性検査傾向と対策 第2回 ~H26理系より

前回に続き、長野県適性検査の傾向と対策について解説していきたいと思います。他府県と比べると、長野県の適性検査は「別解の余地がない」問題と言えます。つまり思考の「幅」を見るというより「正確さ」を求めていると言えるでしょう。そうした例を説明していきたいと思います。

第2回 割合(定価計算タイプ)
【例題】
花屋で花を買います。
それぞれの花の定価は、カーネーションが1本150円、バラが1本210円、カスミソウが1本120円です。
いま、カーネーション4本とバラ3本とカスミソウ3本を買ったところ、バラが割引だったので代金の合計が1527円でした。バラは定価の何%引きですか。
【解説】

典型的な割合の文章問題です。前回も説明しましたが、もし方程式が使える受験生であれば、この問題は

150×4+210×3×x+120×3=1527

という式から簡単に求まります。それくらい方程式は適性検査問題を解くうえで便利です。しかし使いこなすには時間がかかるので、現在6年の受験生の場合は無理せず「値引き計算のしかた」から考えさせていきましょう。基本は
売り値=定価×(1-値引き率)です。

【解答例】

1527-150×4-120×3=567

よりバラ3本の代金は567円です。

567÷3=189より、バラ1本の値段は189円です。ここでバラ1本の定価は210円ですから、

189÷210=0.9

より定価の90%で買ったことになります。

100-90=10 より定価の10%引きです。

【対策について】

割合の文章問題は適性検査に限らず中学受験算数では欠かせない最重要単元です。特に値段の割増割引と食塩水の濃度計算は最頻出テーマです。受験生にとっては確実に点を取りたい内容です。「もとにする量」「くらべられる量」の関係に注意して、いろいろなパタ
ーンの問題を解かせておきましょう。その際、問題文にアンダーラインを引かせる習慣を身につけさせておくと見落としやカン違いが減ります。

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