長野県入試志願予定者数調査結果

先日長野県教育委員会より平成28年度長野県入試の第一回予定者数調査結果が発表されました。

この結果について特に第一通学区に絞って分析していきたいと思います。

①前期選抜は希望者数減少

前期選抜の志願予定者数は昨年同時期に比べ合計で100人以上減りました。学校別に見ると、須坂東(昨年比37人減)市立長野(同34人減)更級農業(同20人減)といった高校が大幅に減っています。一方、長野商業(昨年比15人増)須坂創成(同10人増)松代・商(同10人増)の3校が二ケタ増となっています。ただし、市立長野は34人減っても定員80人に対して229人応募予定となっており、『狭き門』である点に変わりありません。前期の場合、基本的に定員をかなりオーバーするケースが多いので、昨年より志願者が減ったといっても安心できるわけではない点に注意です。

②後期選抜は上位校に人気集中傾向

後期選抜の志願予定者数は昨年とほぼ同数です。人気が上昇した高校は、篠ノ井(昨年比73人増)屋代・普(同42人増)長野(同34人増)といった上位校に目立ちます。一方、減少しているのは市立長野(昨年比47人減)須坂東(同30人減)長野南(同29人減)となっており、市立長野と須坂東は前期・後期ともに志願予定者数が大幅に減りました。なお篠ノ井高校の73人増という数値は非常に珍しく、昨年度に名古屋大はじめ優秀な大学進学実績が出たことが影響したのかもしれません。

③今回の数値はあくまで「参考」

さて、今回の第1回志願予定者数調査はアンケート自体が前期後期混在のタイプなので、実際の最終倍率とは大幅に異なるものです。特に後期選抜については前期合格者や私立合格者が実際には受けませんから、最終的には多くの高校が1倍前後の倍率に落ち着いていきます。ですから今回の発表数値を見て焦る必要はまったくありません。

④上位校は激戦の予感

その上で、昨年度入試と比較した場合、長野・屋代といった上位校を目指す生徒にとっては競争が激化する可能性が高い点に留意しましょう。昨年は長野高校が近年まれにみる低倍率で、屋代もとても入りやすい入試でした。これは生徒の安全志向や早い段階で日大などの私立に流れたことも影響しています。今年はその点反動があると思った方が良いでしょう。上位校を目指す場合、併願含め受験戦略は周到にしておいた方が良さそうです。学習塾で主催している模擬試験などを活用するのも有効です。