絶対暗記!「化学式・化学反応式」② -熱分解編-

今回は2年生内容の「分解」です。1つの物質が2種類以上の性質の異なった物質に分かれることをいいます。まず「熱分解」についてまとめてみました。

 

①炭酸水素ナトリウムの分解

NaHCO₃→Na₂CO₃+CO₂+H₂O ※この化学反応式は教科書には掲載されていない。

・炭酸水素ナトリウム(NaHCO)…白い固体で水に少しとけて、弱いアルカリ性を示す。

「重曹」はこの物質を多く含む。

・炭酸ナトリウム(Na₂CO)…白い固体で水によくとけて、強いいアルカリ性を示す。

フェノールフタレインを濃い赤色に変える。

・二酸化炭素(CO)…前回も触れたおなじみの気体。石灰水に通すと白くにごる。

・水(H₂O)…発生した液体がこれ。水であることを確かめるために、塩化コバルト紙を用いる。

液体が水であれば、この試験紙が青色から赤色(桃色)に変わる。

 

この分解実験でよく問われるのが以下の2項目。これはまさに絶対暗記!!

1)加熱している試験管の口が下向きになっているのは?

…発生する液体(水)が加熱部にふれて試験管が割れるのを防ぐため。

2)実験終了。火を消す前に石灰水の入った試験管の中のガラス管をまず抜くのは?

…石灰水が加熱していた試験管に逆流(気圧が低くなっているため)し、試験管が割れるのを防ぐため。

 

②酸化銀の分解

Ag₂O→4Ag+O

・酸化銀(Ag₂O)…黒色の固体。酸化物のほとんどが黒色。化学式が変則的なので要注意。

・銀(A)…貴金属のひとつ。実験で発生した銀は白い粉末。スプーンなどでこすると銀色の金属光沢がみられる。

・酸素(O)…酸化物とはこの酸素が結びついた物質。酸素の性質については前項参照。

 

注意する点は、酸化銀が他の酸化物と異なった化学式であることと、その化学反応式がや

はり変則的。モデル図等を使ってしっかり覚えていこう!