慶応の優位性と早稲田の凋落

この記事にあるデータを再掲させていただく。
◇データ1:W合格者の入学者対決データ(2014年・代々木ゼミナール調べ)
早稲田大学(左の数字)  慶応義塾大学(右の数字)
政治経済学部44%  経済学部56%
政治経済学部18%  法学部82%
法学部10%  法学部90%
商学部33%  商学部67%
文学部40%  文学部60%
文化構想学部14% / 文学部86%
国際教養学部73% / 文学部27%
国際教養学部5% / 法学部95%
基幹理工学部38% / 理工学部62%
創造理工学部29% / 理工学部71%
先進理工学部31% / 理工学部69%
このデータは、早稲田大学と慶応大学の両方に合格した場合、どちらに入学するかを示したものです。
これを見ると、国際教養学部以外、早稲田大学が慶応大学に敗れているのが一目瞭然です。
「早慶」ともてはやされ、私大の両雄として称されてきていたのが、いつの間にやら差が付いている現状です。
では、この差がいつ付き始めたかというと、やはり慶応大学の1990年の湘南藤沢キャンパスでの総合政策学部・環境政策学部開設が大きな要因であったと思われます。
地理的に「湘南・藤沢」という慶応のブランドにぴったりの場所、「グローバル」という語が流行り真の国際化が求められる中での「総合政策学部・環境政策学部」という学部開設、そして河合塾が公開質問状を出すほどの英語の超長文出題による方向性の明示、さらに大学全体でのAO入試の実践などが、その時代に実にマッチし「慶応」というもともとのブランドやイメージをより洗練させ価値を増していった印象があります。
今後は大学も「生き延びるための工夫」が必要となる時代です。
現在の学校偏差値だけではなく、その学校がどれだけの企業努力をし、どれだけの工夫をしているかも、大学選びの重要なポイントになる時代です。
さまざまな情報を見て、大学選びを行なっていって欲しいと思います。