割合の学習のしかた

5年生の算数はいよいよ「割合」に入ります。小学校算数の最重要単元といってもいいと思います。そこで、この割合を学習するにあたってのポイントを3つ挙げてみたいと思います。

①「何倍」という考え方
割合という言葉から、多くのお子さんが「わり算」をイメージするようです。確かに割算するのですが、意味を正しく理解しておかないと勘違いのもとになります。「3mは5mの何倍ですか」という質問の「何倍」にあたるものが割合です。この考え方は、もとにする数を1と考えてくらべる数がいくつになるかを示したものです。線分図に表すとわかりやすいです。まずはこの割合の意味をしっかりと理解しておきましょう。

②特別な「単位」
割合とは何倍という意味ですから、長さや重さのような単位はありません。ですから最初は割合はすべて小数で表します。しかし、実生活でもわかるように、この小数で表す表し方はわかりにくいので「百分率」や「歩合」で表すのが一般的です。ここが割合をより難しくさせている部分です。覚え方としては1=100%=10割となります。なお、この%や割という部分は正確には単位ではありません。ですがひとまず単位として覚えておくとよいでしょう。

③「く・も・わ」の活用
割合の難しさは文章問題にあるといってよいでしょう。特に「もとにする量」と「くらべる量(くらべられる量)」の違いがわかりにくいようです。したがって、文章問題を理解するには、つねに「もとにする量は何か」を考えるクセをつけるといいでしょう。パターン的には「□の○倍」という言葉の□の部分がもとにする量と覚えるといいと思います。さらに、受験テクニックでおなじみの「く・も・わ」を活用して計算するとコツがつかめてきます。