完全数

完全数

「完全数(Perfect number)」とは一体何でしょうか?
数学を扱うとき、実用的ではないけど美しい数字が出てくることがあります。
そのうちの一つに「完全数」と呼ばれる数があります。

「完全」と聞くと、とてつもなくものすごい数なんだろうと、一瞬身構えてしまいますが、その定義は「その数字自身を除く約数の和がその数字自身に等しい自然数」とされています。

完全数の中で最も小さい数は「6」ですが、6の約数は、1、2、3、6の4つで、6以外の約数の和が、1+2+3=6となります。

6の次に現れる小さい完全数は「28」で、1+2+4+7+14=28 となります。
小説「博士の愛した数式」の中では、28が阪神タイガースの江夏投手の背番号であるため、「博士」は江夏投手のファンだということで紹介されていました。

ちなみに28の次に現れる完全数は「496」次は「8128」その次は「33550336」と、とてつもなく大きな数になっていきます。なお現在、完全数は49個ほど見つかっているそうです。数学的に美しい数ですが、いかんせん実生活には全く関与しない数のため学校の授業でもほとんど扱われることはありませんが、「素数」が暗合分野の世界で活用されているようにもしかしたら近い将来この完全数が利用される日が来るのかもしれません。