「うらやむ」は「心が病気」!?

 人間には表と裏があります。他の人から見える「顔・表情」が表で、他の人からは見えない「心の中」が裏です。
 そこで、古代の日本人は、「顔・表情」すなわち「面」を「おもて」、「心」を「うら」と呼びました。(古文の和歌にも「うら」という単語が出てきますよ)
 さて、ある時、自分の境遇が恵まれておらず、悲しい思いをする場面があったとします。当然、心は傷つきますよね。そう、「心」が「傷つく」のです。「傷つくは」は「病気」であり「病む(やむ)」とも言えます。
 そこで、古代の日本人は、「自分の境遇が恵まれておらず、悲しい思いをする様子」を「心(うら)」が「病む(やむ)」で、「うらやむ」と表現したのです。これが、「うらやむ」の語源です。
 さらに、「自分の境遇が恵まれておらず、悲しい思いをする様子」から転じて、「自分もそのような境遇になりたいという気持ち」を「うらやむ」と表現するようにもなりました。
 この「心」=「うら」という語は他の語の語源にもなっていて、「うらなう」とか「うらむ」などもそうですね。

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