AO入試

AO入試アドミッションズ・オフィス入試とは、出願者自身の人物像を学校側の求める学生像と照らし合わせて合否を決める入試方法です。AO入試では学力試験はなく、志望理由書や面接などによって出願者の個性や適性に対して多面的な評価をして合否を判定する入試制度です。
他に学力試験がない入試制度として、推薦入試がありますが、推薦入試は、基本的に高校からの推薦が必要であり、推薦する条件として高校での成績(評定)の基準が設定されている場合が多く、「高校でどれだけよい成績を残したか」を見る傾向があります。一方、AO入試は、高校での成績(評定)の基準がなく、高校からの推薦がなくても受験できるのが特徴です。AO入試では、学力では測れない個性豊かな人材を求めることを目的としていて、学力よりも目的意識や熱意・意欲を重視しています。受験する大学に「絶対に入りたいんだ」という強い意欲や入学後の目標やビジョンが具体的であることが重要ということです。
入試までの一般的な流れは、エントリーシート(志望理由)を提出したのち正式に出願するといったものです。
選考方法は「書類審査+面接」が最も多く、オープンキャンパスで事前面談を行ったり、セミナー受講、小論文、レポート作成、研究発表などを合わせて実施する場合もあります。出願・選考方法、合格発表時期は大学によってさまざまです。

AO入試、推薦入試の現状は?

平成19年度に私立大学に入学した学生のうち、AO入試・推薦入試で合格した学生が50.3%。今や従来型の一般入試で合格する学生は5割を切っています。 また全国に561校ある私立大学の中で、AO入試を導入しているのは402校。7割を越える大学がAO入試を実施しています。さらに国立大学でも、従来は3割以内に抑えるとされていたAO入試・推薦入試による入学者の上限を、今後は定員の5割まで拡大していくところも出てくるようです。

 

学力を問わないからといって・・・

「どうしてもこの大学で学びたい」といった受験生の熱意が届いて、従来の学力選考では諦めなければならなかった大学に入学が許可されたり、能力や適性に合った大学が選べるなど、メリットはたくさんあります。 ただし、「学力を問わないから」という安易な理由でこの方式を選んでしまうと、大学の授業についていけなかったり、入学したものの学びたいことがなかったといったケースも考えられますから、将来まで見据えた計画を立てて入試に望むことが必要です。

 

他の入試との併願はできるの?

私立大の指定校推薦は専願でなので、これを受ける人はAO入試どころか他の入試を受けることはできません。また、国公立大の公募制推薦も併願することはできません。そのほかの公募制一般推薦・特別推薦入試およびAO入試は、一部の大学で併願が可能な場合があります。推薦・AO入試が不合格だった場合に同じ大学・学部の一般入試を受験することは可能です。